こんにちは、しるみです。
ずいぶんご無沙汰になってしまい申し訳ありません。
2016年6月下旬、無事に第一子となる長男を出産致しました。
早いもので、あれから3か月半もの時間が経ってしまいました。
もっと早くに出産の記録を記事に書きたかったのですが、初めての育児にバタバタすることが多く・・・詳細報告がずいぶんと遅くなってしまい申し訳ありません。
また、沢山のコメントもいただいたのに、すべてに対し返信出来ずに申し訳ありませんでした。
ひとつひとつ、噛みしめるように読ませて頂きました。
それでは本題に・・・
遅くなりましたが、私自身の記録として
そして、これから出産を迎える方にとって少しでも参考になれば・・と思い、出産の記事にまとめます。
正直、いま思うと3カ月半前の出産が遠い遠い日のことのように思えるのですが、少しづつ思い出しながら書いていけたらと思います。
♢♢
しるみの場合、出産日の前々日、前日の夜中に前駆陣痛がありました。
生理痛のような鈍痛というか、シクシクするというか、とにかくお腹に違和感がありました。
前駆陣痛があったこともあり、夜は中々眠れず。
陣痛の始まりって生理痛みたいな感じだよ、と友達に聞いていたので心の中でイメトレ。
どちらにせよ、予定日は過ぎていたので心の準備はまずまず出来ていたのかな?
お腹の赤ちゃんに「自分のペースでゆっくり出てきていいんだよ~。もういつ出てきてもいいからね。待ってるからね。」と話しかけつつも、出産への怖さはもちろんありました。
よく聞くジンクスで、オロナミンCを飲むと陣痛が起こる、と言いますよね。
しるみは、ドキドキしながら予定日にオロナミンCを飲んだのを覚えています。
これで本当に陣痛きたらどうしよう・・・的な。(結局来ませんでしたが。)
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夜中~前駆陣痛が起こる。
朝方4時ころより10分間隔へ。
これが本当に陣痛なの?っていうくらいかる~い痛みでしたが、とりあえず10分間隔だしと思い産院へ連絡。
入院グッズを持ってきてくださいとのことでした。
しるみは里帰り出産で東北にいたので、東京にいるボヨにも来てもらいたかったので連絡。
ボヨに「じゃあ、飛行機のチケットとってすぐにそっちに行っていいの?」と聞かれましたが、本当に生まれるのか、これが本当に陣痛なのか自信がなかったため曖昧な返事をした記憶があります。
わざわざ来てもらって無駄足になるのも申し訳ないし・・。
でも、ボヨは「すぐ行く」といって当日中に来てくれました。
朝一で診察をうけ、NSTをしたところなんだか微妙な感じのよう。
子宮口は2~3センチ程度と。
家ではあんなに定期的に陣痛来てたのに、病院で検査したとたん陣痛間隔が空き、静かになる赤子・・・。おいおい。
先生に「う~ん、入院してもしなくてもいいような・・」と言われたものの、夫が東京から向かっていると言ったら「じゃあ入院しましょう」と。
今日1日は様子見て、変化がなければ明日にでも誘発剤使いましょう、ということになりました。
10~20分間隔位で不規則に陣痛が来ていましたが、まだまだ全然元気に動き回れたので入院できたことに少しテンションが上がっていました。
(普段自分が看護師として働いているので、入院するのは新鮮でした。)
昼食も元気に完食。
今のうちに少しでも仮眠をとって体力を温存しておこうと思いましたが、興奮して全く眠れず。そんなもんですね。
その後、午後の先生の内診で子宮口3~4センチほど。
卵膜を破る処置をしてもらってから、少し陣痛の痛みが前よりも強くなったけれど、まだまだ生理痛のようで元気もりもりでした。
「いよいよ生むのか~」
「実感わかないなあ」
「陣痛ってはじめはこんなものなんだな~。実は結構平気なのかも」
なんて、まだまだ余裕しゃくしゃく。
夕方、ボヨが到着したときも、笑顔で出迎える余裕がありました。
痛みの程度は、陣痛が来た時に口すぼめ呼吸をして痛みを逃せば大丈夫な位でした。
22時ころ
分娩室でNST。陣痛の間隔は5~6分程度。
少しづつ強くなってきたけれども、痛みを逃してかわす。
このとき子宮口は何センチだったんだろう。
助産師さんから、分娩室が空いてるから、このままここにいる?と聞かれるも、部屋に帰りたくて一時帰宅。
なんとなく、部屋に戻った方が痛みがまぎれるんじゃないか、願わくば痛みから逃れられるじゃないか、なんて思っていました。
便が出そうないきみ感があったり、痛みが強くなってきたら無理せずすぐに教えてください、とのこと。
この時、自分でもびっくりするくらい足ががくがくに震えていました。
助産師さんはお産が近くなると足が震えるのよ、と言ってくれましたが本当はどうなんだろう。
怖さもあったので、緊張と恐怖のあまり震えが来ていたと思っていたのでその言葉にホッと一安心。
本当、生まれたての子羊のようにがっくがく。
この震えが、この後どんどん激しくなるのですが・・・
う〜ん、人体の不思議ですね。
結局、部屋に戻っても痛みは変わらずひとり洗面所にこもり腰を回し続けていました。
しるみの場合は、横になって痛みを逃すよりも、前かがみで痛みを逃した方が楽でした。
このとき陣痛間隔4分前後くらいだったかな?
ちなみに、ボヨはソファーで寝てました。
陣痛のときって、「大丈夫?」なんていって腰をさすったりしてくれるイメージがあったのですが、東京から東北まで慌ててかけつけてきたボヨは疲労困憊。
これが現実です。
でも、まあひとりの方が集中して痛みを逃すことができたので、しるみの場合はそっちの方がよかったです。
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0時を越えて、いよいよ痛みが強くなりナースコール。
「分娩室へ来てください」とのことで、分娩室へ眠いボヨを連れて出陣。
陣痛のときは歩けないので、そのたびに立ち止まり腰を回しゆっくり分娩室へ。
このとき陣痛間隔3~4分位だったかな?
子宮口は7センチでした。
「え、もう7センチ!?いい感じじゃない!」と喜びましたが、ここからが本当に長かった・・・。
7センチ以降、なかなか子宮口が開かない、開かない。
痛みもどんどん強くなり、はじめは下腹部全体に及ぶ痛みでしたが、次第に腰の痛みへ変化。
よく腰を金属バットで殴られるような痛み、と例えられますが、ようやく理解できました。
なるほど、金属バットとはいい例えをしたものだ、と。
こんなに痛いんだからさぞ子宮口も開いてお産が進んでいるだろうと期待するものの、されどもされども7センチのまま。
なんで、こんなに開かないのっていう。
7センチから進まない、進まない。
横になっていると、より痛みが強く感じるような気がしたので、助産師さんにお願いして、陣痛が引いたときはベンチに腰掛け、痛みの波がきたら前かがみで腰を回してひたすら無言でのがしていました。
暗闇の陣痛室で無言で腰を回す様子は、端からみるとシュールな光景だっただろうなあ、と思います。
陣痛を逃すとき「1,2,3・・・」と数を数えるより、波が引いていくイメージ、水が流れるイメージ、花が咲くイメージなど、能動的なイメージをしてやり過ごす方がいいと聞いていたので、はじめの方は綺麗な水が流れる川辺のイメージをしていたのですが、もうそんな余裕は無くなってとにかく息子につけようと思っていた名前のアルファベットを心の中でひたすら叫んでいました。
「L・O・V・E」みたいな。
あと何回陣痛の波を越えたら楽になるんだろう。
50回かな
100回かな
なんてぼんやり考えながら、とにかく1回づつ山を越えていくしか無い!と自分を励まし。
陣痛の合間は2〜3分と短い時間でしたが、この短時間でも嘘みたいにぐっすり眠れました。
身体が、まだまだ体力使うんだから、少しでも温存しとけって言ってる気がしました。
そのうち、いきみ感が出てきて、これはもう大分進んだに違いない!と助産師さんを呼ぶも、まだ7〜8センチ程度と。
・・・なんなの7センチから全然進まないんですけど・・・。
分娩室に入った時も7センチでしたよね?
こんなにこんなに何度も陣痛のがして、いきみ感も出てきてるのに、まだ7センチって・・・。
魔の7センチに泣きました。
7センチまでは、まずまず順調にそこまで悶える事無くいけたのに、7センチからが本当に長い。
何時間7センチのままなんだろう・・・とくじけそうになるも、ひとつひとつ、とにかくコツコツと陣痛の波を越えていくしか無い。
出産はジェットコースターみたい。
どんなに降りたくったって、終点まで絶対に降りられない。
そんなことを思いながら、必死にいきみ感を逃す。
いきみを逃すのがこんなに辛いとは思わなかったです。
初めは生理痛のような下腹部痛からはじまった陣痛が、次第に腰痛になり、最後はいきみ感になる。
それだけ赤ちゃんが下に降りてきている、ということを考えると、人の身体ってよく出来ているなあ・・・なんて関心してみたり。
0時過ぎから入った陣痛室でしたが、6時前頃よりもうオマタが張り裂けそうになるくらいのいきみ感へ。
助産師さんに、「まだもう少し」といわれてなかなか開かなかった子宮口でしたが、このときようやく全開大へ。
「よくここまで頑張ったね、もうすぐ産まれるよ!次の陣痛からいきもうね。」と言われたとき、どれほど嬉しかったか・・・。
慌ただしく、ばたばたと出産準備が始まり、陣痛の波が来た時に1〜2回強く息む。
「ん〜〜〜〜!」と固く目を瞑って息んだら、しっかり目をあけていきむようにと。
また、声を出していきむとチカラが逃げてしまうので、声をださないように、と言われました。
1回のいきみで15秒を目標にいきんで、と言われるも、体力の残りがなく10秒いきむので精一杯。
もうHPほとんど使い切っちゃいました。
途中、会陰切開されましたが、全く痛くなかったです。
何度いきんだころでしょうか。
「髪の毛がみえてきたよ!」と。
後少し!!!とラストスパートのいきみを何回かしたところ、「もう息まなくていいよ!口ではっはっはっはって呼吸して!」とのこと。
口で短呼吸をしたところ、オマタからにょるんっとなにかとてつもなく大きいものが出てきました。
赤ちゃんが出てくる瞬間がエクスタシーだと事前に本で読んでいましたが、それはそれはもう言い表せない程の快感でした。
やっと出た・・・みたいな。
鼻からスイカって例え、まさに本当だわ・・・みたいな。
いきみがOKになってから約1時間程で息子が誕生。
陣痛合計時間約26時間半でした。
陣痛が長引いた分、子宮が疲れてしまい、出産後すぐの子宮収縮が不良で出血多量になって点滴4本追加されたというおまけつきでしたが、なにはともあれ無事に元気な息子に会えたことは、これ以上ない喜びでした。
♢♢
産後3ヶ月半が過ぎ、ひとつ言える事は、出産の痛みや苦しさはもうすっかり忘れてしまった、ということです。
出産当日は、もうこんな思いはしたくない!とも思いましたが。
女性は強い生き物です。
いまは、目の前で笑ったり泣いたりするそれはそれはもう愛おしい宝物に夢中な毎日です。
これから出産を迎える方へ。
初めての出産の方は、特にお産への恐怖感や不安感が強いと思います。
しるみも、産前はいろんなブログや体験談を読み、こんなに壮絶なの!?と怯えていましたが、大丈夫です。
古来より、繰り返し繰り返し行なわれてきたことです。
誰が教えたわけでもないのに、赤ちゃんは出てこようと頑張るし、母体も赤ちゃんを生み出そうと様々な準備をして身体を変化させていきます。
人間の身体に備わった本能なんですね。
必ず、乗り越えられますし、終わりはきます。
大丈夫です。
赤ちゃんと、自分自身を信じて、流れに身を任せればきっと大丈夫です。
お産は、本当に本当に尊い行為です。
奇跡の連続です。
初めて赤ちゃんを見た時の喜び
抱っこした時の感動
寝顔を見ているだけでこみ上げてくる愛しさ
この世のすべての愛がここにあるかのような満たされた気持ちになります。
稽留流産を経験したあの時から、随分と時間が経ったように思います。
今、思う事。
辛い経験だったけれども、どうしようもなくやるせない気持ちになる日もあったけれども、沢山泣いたけれども、いま私の腕の中には小さくて愛おしい命がいる。
いま、わたしに出来る事。
この小さな命に向き合い、慈しむように大切に大切に育てていくこと。
妊娠すること、出産することは、決して当たり前のことではないと忘れないこと。
産まれてきてくれた息子にこころから感謝すること。
沢山の愛を伝えていくこと。
今まで、このブログを通して、こころ優しい沢山の方々と繋がることが出来ました。
皆、同じ思いを経験した方々で、お互いの思いが痛いくらいわかるからこそ、その一言一言が染み渡りました。
何度勇気づけられ、励まされ、感謝したことか。
本当にありがとうございます。
「稽留流産後の妊活」「妊娠」「出産」
という、このブログを書く時に決めていた全ての出来事が終わったので、一旦このブログでの更新は終わりにしたいと思います。
このブログにたどり着く方は、やっぱり稽留流産を経験された方が多いのが事実です。
稽留流産は、この先も決して無くなることのない悲しい出来事です。
しるみ自身の経験を綴ったこのブログが、少しでも参考になったり、前を向くための気持ちの整理につながることが出来たのなら、それ以上の喜びはありません。
きっと、大丈夫です。
前を向いていきましょう。